2026年2月11日水曜日

【ダイマジン】法で裁けぬ悪を狩る。平安の「知」と台場の「力」が噛み合う時、最高の爽快感が訪れる。


警察の闇をブチ抜く「最凶」のダークヒーロー:『警部補ダイマジン』

「法で裁けない悪なら、殺してしまえばいい。」 そんな恐ろしい正義を、これほどまでに圧倒的な説得力で描いた漫画が他にあるでしょうか。


1. コウノコウジ先生の「画力」がもはや暴力

まず、ページをめくった瞬間に殴られるような感覚。とにかく画力がすさまじい。 コウノ先生の描く線の太さ、そしてキャラクターの「眼」の力。特に主人公・台場陣(ダイマジン)の、人間離れした体格と、時折見せる獣のような鋭い視線。この圧倒的なビジュアルの強さがあるからこそ、非現実的なバイオレンスシーンにも「実在感」が宿っています。汗の匂いや、硝煙の香りが漂ってきそうなほどの濃密な作画は、一見の価値ありです。


2. 『クロコーチ』よりタチが悪い主人公、台場陣

前作『クロコーチ』の黒河内もかなりの曲者でしたが、今回の台場陣はさらに「悪い」。 何が悪いって、彼は「現職の警察官でありながら、法を無視して私刑(殺し)を執行する殺人者」だということです。しかも、それを迷いなく、圧倒的な腕力で遂行する。 「正義とは何か?」なんて綺麗な言葉を嘲笑うかのような、彼の徹底したプロの犯行。それでいて、どこか人間臭い弱みや、飼い主(平安)に首輪を握られている不憫さもあり、読めば読むほどこの「最凶の男」の虜になってしまいます。


3. 吐き気がするほどの「警察の闇」

リチャード・ウー先生が得意とする、政界・警察の裏側の描写。これがもう、読み応え抜群で、同時に恐ろしい。 作中で描かれる「44(フォーティーフォー)」という秘密結社の存在や、警察組織の腐敗。単なるフィクションとは思えないほど、現実のニュースの裏側を邪推してしまうようなリアリティがあります。 「もし本当にこんな組織があったら……」という恐怖と知的好奇心が刺激され、ページをめくる手が止まりません。


4. 「知」と「力」が噛み合った瞬間の爽快感

本作の面白さは、台場陣の「圧倒的な武力」だけではありません。彼を操る特命捜査対策室の室長・平安才門による、冷徹なまでの「知略」。 平安が盤面を支配し、台場が駒として現場を粉砕する。この二人のコンビが、巨悪をジリジリと追い詰め、最後には暴力で強制終了させる。 綺麗事一切なし。法が届かない場所で、知略と拳が正解を叩き出す瞬間、読者は言葉にできない「禁断の爽快感」を味わうことになります。


決して「万人におすすめ」とは言えません。 でも、日常の理不尽にモヤモヤしている人や、「本物のダークヒーローが見たい」と飢えている人には、これ以上ない劇薬になります。 「警察内部のドロドロ感」は別格です。ぜひ、この沼にどっぷり浸かってほしいですね。


警部補ダイマジン

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